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The Raging Fire / SEVENTH KEY
火薬バカ一代 ★★★ (2025-01-16 00:17:09)
現KANSASのビリー・グリア(Vo、B)と、CITY BOYを始め、数多のバンド/プロジェクトへの関わりで知られるメロハー界の仕事人マイク・スラマー(G)。STREETSでは同じ釜の飯を食っていた2人がタッグを組んで立ち上げたSEVENTH KEY、'03年発表の2ndアルバム。
同じくSTREETS時代の同僚であるKANSASのスティーヴ・ウォルシュを筆頭に、豪華なゲスト陣を迎えてプロジェクトの門出を祝うお祭り感に満ちていた1stに比べると、今回のゲストはバックVoとして参加のトミー・ブロックのみに留め(1曲ぐらいは彼のリードVo担当曲があっても良かった気はしますが)、また収録曲も外部ライターに頼らず全曲をビリー&マイクのコンビが手掛ける等、その場限りの単発プロジェクト色を払拭して、よりバンド感をアピールする仕上がり。
特にアルバムOPナンバーにして本編のハイライトでもある爽やかなHRナンバー①、引き締められた緊張感が解き放たれるようなサビメロの爽快さが印象的な②、じっくりと聴かせる抒情バラード③という冒頭3曲は、彼らの本作に賭ける意気込みが見事に反映された名曲揃い。尤も、この掴みが強力過ぎるせいで本編後半がやや尻すぼみ気味に聞こえてしまう部分が無きにしも非ずなのが痛し痒しなのですが…。
とは言え、泣きを湛えたバラード⑦や、エキゾチックで重厚なムードの備わった⑩、力強くドラマティックな盛り上がりでアルバムを締め括る⑪等、個々の楽曲の完成度は決して低いわけじゃありません。むしろ押し並べて高め。
個人的には自分なりの曲順を考えるとより楽しめる1枚ではないかと思う次第。

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