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MR. BUNGLE / MR. BUNGLE / MR. BUNGLE
free ★★ (2008-10-27 00:14:00)
 80年代の後半から90年代の半ばにかけて、当時ミクスチャーバンドブームという、主にへヴィ・メタルとファンクを融合させたバンドが注目を集めた時期があったけれど、これだけ文字通り様々な音楽をミックスさせた例は古今東西、昔も今もそうそう見当たらない。それぐらい個性的なバンドだった。
 フェイス・ノー・モアのマイク・パットンを中心にキャロライナー・レインボウやファックスト・ヘッドのギタリストしても知られるトレイ・スプランス(当時はスカミーという名前で主にジョン・ゾーン関連作品でも良く名前を見かけた)らを中心にプロデューサーとして参加したジョン・ゾーンによって作られた正に音の玉手箱。
 アルバム全体がラジオ・ドラマのようなコンセプト仕立てになっていて様々な効果音や妙な寸劇が(変態的な仕掛け多数あり)謎!めいたムードを醸し出している。ファンク、スラッシュ・メタルは当たり前。スカ、ジャズ、ハードコア、オペラ、ロシア民謡(笑)等が複雑怪奇なアレンジで次々に繰り出される。彼らのディスコグラフィーの中では全体の音作りが最も本家フェイス・ノー・モアに近く聴きやすい。
 このアルバムによって一部で絶賛された彼らは次作で更に狂った前人未到のハイパー・ミクスチャー・サウンドを完成させることになる。 
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