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Glory Riders
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1. 失恋船長 ★★★ (2025-02-15 13:11:44)

あのイラストジャケには、安っぽさしか感じないのですが、ドイツが産んだ80年代型のNWOTHMバンドの1st。8曲入の36分というランニングタイムが何より嬉しい。その前にリリースしたEPはもっと安っぽい音だったのだが、そこを改善しているのだが、このバンドが出している音は初期のWASPやMOTLEYCRUEと言ったバンドの持つグラマラスで退廃的なムードをジャーマンスタイルで鍛錬、そうすることで一気に男臭さが増す。

なので、アメリカ産の嘘くささとは違う、胡散臭いサウンドで魅了。スピード重視の前のめりの姿勢も悪くない。あえてなんだろうが、この激安スーパー加減が絶妙。知性や教養など糞食らえ、猥雑な歌詞も飛び出しそうなのだがドイツ産なのでお下劣大集合ではない。

それが音にも乗っているだろう。シンガーがブラッキー・ローレンス似というのが余計に、彼らの音をそう聞かせているのだろうが、あの時代に思いを馳せるマニアやWASPぽいバンドが好きな人にはたまらないでしょうが、本家を越えてこないのが玉に傷。でも及第点は超えていますよ。下品じゃないんでね。

一部の若い人たちはあえて、ストリーミングサービスと距離を置くという現象も起きている。それはスキップせずに最後まで聴くという、あえての状況を楽しみたいとの事だ。CDよりもアナログ盤市場に動きが多きのは分かるが、それは元々のパイが少なかっただけ。
しかし、音源をスマホで聴く世代なのでデジタル化&音声ファイルな事に変わりは無い。だからスキップし放題なのだが、あとは本人の忍耐力に尽きる。皆と話題を合わせるために、YouTuberの映像を倍速で見る時代。まぁ音楽くらいは腰を据えて聴いて欲しいねぇ。

今作はEP時代の反省を活かしている。硬派でタフさが増した。パロディ臭を打ち消し、正当なフォロワーとしての尊厳を音に込めていると思う。そういう目線は大切だ。こういう音を継承しているバンドは希有である。ワタクシはWASP大好きなんで甘めのストライクゾーンで今作を楽しみます。



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